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今回は、『メタボの基準が変更?女性の腹囲は90センチから77センチに!』について考察していきます。
メタボリックシンドロームは、生活習慣病のリスクを高める病態です。
このメタボリックシンドロームの診断基準の一つとして、おなかの周囲径(腹囲)が用いられています。
しかしながら、新潟大学の研究チームがまとめた論文によると、現在の基準ではリスクのある人の多くが見過ごされている可能性が示唆されました。
具体的には、女性の場合、これまでのメタボの基準である腹囲90センチよりも、77センチの方が適切であることが分かりました。
女性の腹囲77センチは厳しすぎるのでは?
新たな診断基準が提案されたことで、これまで見落とされていた人々の生活習慣病予防に役立つことが期待されます。
それでは、ご一緒に『メタボの基準が変更?女性の腹囲は90センチから77センチに!』について見ていきましょう!
ぜひ、最後までご覧ください。
メタボリックシンドロームの現基準と新基準案
基準見直しの背景と経緯
新潟大学の研究チームが最新のデータを分析した結果、実際に心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患を発症した人のうち、女性の9割と男性の7割が現在のメタボリックシンドロームの診断基準を満たしていなかったことが分かりました。
つまり、リスクの高い人の多くが基準値から漏れてしまい、見過ごされている実態があるというのです。
このメタボリックシンドロームの診断基準は、特定健康診断や特定保健指導で利用されています。
基準値のうち女性の腹囲基準については、設定時から批判の声が上がっている経緯があります。
現在の基準と新基準案
現在 | 新基準案 | ||||
腹囲(*) | 男性 | 85cm以上 | 男性 | 85cm以上 | |
女性 | 90cm以上 | 女性 | 90cm以上 | ||
血圧(*) | 収縮期 | 130mmHg以上 | 男性 | 130mmHg以上 | |
女性 | 120mmHg以上 | ||||
拡張期 | 85mmHg以上 | 80mmHg以上 | |||
血糖(*) | 空腹時 | 110mg/dl以上 | 男性 | 100mg/dl以上 | |
女性 | 90mg/dl以上 | ||||
血中 | HDL コレステ ロール | 40mg/dl未満 | 男性 | 50mg/dl未満 | |
女性 | 65mg/dl未満 | ||||
中性脂肪 | 150mg/dl未満 | 男性 | 130mg/dl未満 | ||
女性 | 90mg/dl未満 | ||||
該当合計 | 2項目以上 | (*)項目3項目以上 |
健診後の追跡調査を実施
研究チームは約56万5000人を対象に、健診後の追跡調査を実施。
実際に心血管疾患を発症した群と発症しなかった群を比較し、リスクを最も適切に見極められる基準値を新たに導き出しました。
その結果、腹囲は男性83センチ、女性77センチ以上が望ましいなど、より厳しい数値が提案される結果となりました。
まとめ
今回の研究結果から、メタボリックシンドロームの診断基準について、腹囲をはじめとする項目の見直しが提案されました。
新基準ではより厳しい数値が設定されていますが、これによりこれまで見過ごされがちだったリスクの高い人を適切にスクリーニングできるようになることが期待されます。
生活習慣病を未然に防ぐには、自分のデータを定期的にチェックすることが大切です。
腹囲や血圧、血液データ等に注意を払い、必要に応じて生活改善を心がけましょう。
今後、新基準が正式採用されれば、メタボ健診の判定基準が変更になる可能性があります。
健診結果にも影響が出てくるかもしれませんので、動向に注意していきたいところです。
今回は、『メタボの基準が変更?女性の腹囲は90センチから77センチに!』について考察しました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました